症例2 17才女性 検査で異常なく心の問題と言われた起立性調節障害

起立性調節障害にかかわらず、すべての症状には原因があります。その原因の一部は血液検査からも読み取ることができますが、そのような読み取り方をするにはある程度訓練が必要です。

血液検査の基準範囲は一般に広めに設定されており、その範囲にはいっていればすべて正常という粗い読み方では、特に精神的な症状を引き起こす繊細な生化学バランス異常を見逃してしまいます。

起立性調節障害の原因検索では、体内の炎症を探っていくことも求められます。

母親より

過呼吸、不眠にて精神科受診。身体表現性障害と診断されました。朝が辛く一時期はめまいがひどく起き上がる事もままなりませんでした。

最近、朝は辛いものの学校に通えるようになりホッとしていましたが、楽しみな事があっても常にダルく、不登校なら学校に行かなければ元気になるのにそうではない、といった事から心ではなく体に問題があるのではと思うようになりました。

しかし、どの病院でも検査で異常がなければ心の問題と言われます。どの病院に行けば正しく診断してもらえるのか分かりません。慢性疲労症候群もしくはそれに似た病気ではないかと思っています。もしその疑いがあるのであれば見て頂きたいとおもいます。

症状

朝が起きれない、頭痛、過呼吸

副腎疲労、甲状腺症状スコア

副腎にかなりストレスがかかっていることがわかります。副腎疲労は二次的に甲状腺機能に影響します。

副腎疲労と甲状腺の関係について詳しくはこちら

脳機能スコア

大脳基底核のスコアが高値であり、不安神経症症状が出やすい状況です。症状の抑制にはリラックスが有効で、GABAサプリメントが奏功することがあります。

脳機能スコアについて詳しくはこちら

うつバイオタイプ分析

低メチル化タイプ 1 花粉症がある
葉酸欠乏タイプ 3 自分よりも他人を優先する、ドライアイ(口渇)、芸術や音楽のセンスがある
銅過剰タイプ 2 女性である、思春期・更年期・出産がきっかけで体調が悪くなった
ピロール異常タイプ 2 気分の移り変わりが激しい、朝弱く夜に強い
重金属タイプ 1  頭痛や筋肉低下がある

症状から葉酸欠乏が疑われます。葉酸欠乏タイプの方は自律神経の緊張が強く、副腎疲労を起こしやすい性格といえます。

うつ病のバイオタイプ分析について詳しくはこちら

検査結果

血液検査

血液検査でも自律神経の過緊張が疑われる所見でした。血中の銅に比べて亜鉛レベルも十分ではありません。 

便検査

乳酸菌、ビフィズス菌が極めて少なく、イーストの増殖を認めました。近年の食事の変化のためか、若くともイーストの過剰増殖を認める人は少なくありません。カンジタなどのイーストが増殖すると腸の炎症を引き起こすことが非常に多いです。

(詳細はこちら)・カンジタの異常増殖に伴う症状

毛髪ミネラル検査

ヒ素と水銀は海産物の摂取による上昇と思われます。特筆すべきは必須ミネラルのレベルがほとんどマイナスバランスだということです。これは腸内環境異常(特に短鎖脂肪酸の不足と思われます)により腸のエネルギーが低下し、ミネラル吸収に障害を来していることを意味しています。バナジウムの高いレベルは関東地方では富士山の周囲(静岡、神奈川県など)に在住している方では高値なのが普通です。

症状の経過

まとめ

10代のお子さんの起立性調節障害、不登校の原因として腸内環境異常が非常に多く見られます。腸内環境は迷走神経を通して脳に直接影響しますし、副腎疲労を進行させ概日リズム障害を引き起こします。

(ご参考)
起立性調節障害の背後に副腎疲労あり


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