副腎疲労脱出の様々なパターン

副腎疲労治療の基本はとにかく休むことです。さらに副腎疲労に良い食事、副腎回復サプリを摂ってあげると回復までの期間を短くすることができます。

(ご参考)
副腎疲労によい食事
副腎疲労回復サプリ

しかし、中にはいろいろやってもうまくいかない方もいて、そのような方々が副腎疲労外来を受診されるのだと考えられます。

実際に宮澤医院を受診した患者さんの8割は様々な事を試してもうまくいかなかったとアンケートに答えています。

食事を変えるだけで劇的に良くなる方もいらっしゃいますが少数です。ここでは、「休息、副腎ケア、食事改善をしてもよくならない方たちがどうやって副腎疲労から脱出できたのか」そのきっかけについて実際の症例を交えて解説します。

腸内環境改善でよくなるパターン

副腎疲労の多くの人は腸内環境異常の症状を訴えます。

(ご参考)
・副腎疲労と腸内環境

腸内環境改善治療は、問診、診察及び腸内環境検査の結果をもとに行います。

  • 乳酸菌バランスが大きく崩れていれば腸内細菌の補充
  • 消化酵素が不足していれば消化酵素の補充
  • 腸の炎症が強ければ抗炎症治療
  • 免疫反応が強ければ免疫調節サプリ
  • 免疫反応が枯渇していれば粘膜免疫を補う栄養補給

といった感じです。

腸の炎症

何日も便が出ない頑固な便秘があったり、腹部膨満が続いている方の多くが腸に炎症を起こしています。

このような腸の炎症は、いわゆるクローン病や潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患と違い、腸の内視鏡検査を行っても異常なしと診断されることがほとんどです。腸の炎症を診断するためには便中のライソザイムなどを測定する事が出来る総合便検査を行う必要があります。

腸の炎症をとるポイントは、食事をきちんと守ることです。10~20代の若い方は腸の炎症をとってあげるだけでも短期間で改善する人が多いです。

腸の炎症をとることで改善したケース
症例6症例12症例21

カンジタ感染

腸の問題で一番多かったのはカンジタ除菌でよくなるパターンです。カンジタ症はかなり強い腸の炎症を引き起こし、副腎を疲弊させます。

また、カンジタは増殖形態で菌糸を出して腸粘膜に食い込むため簡単に取れない場合も多くあります。さらに、バイオフィルムという粘液を出して抗菌剤から身を守るすべを持っており、場合によって除菌は困難を極めます。

カンジタ除菌で一気に改善したケース
症例1症例6症例10症例14症例22症例44

(ご参考)
・カンジタの原因と治療

腸カンジタ症に鉄サプリメントは禁忌

腸カンジタがあるのにサプリメントで鉄補給をしている人は多いです。

カンジタは人間と同じようにミトコンドリアを持った生物で、鉄をエネルギーとして元気になります。だから、カンジタが増殖している場合、鉄投与で悪化する事があります。そのような場合、通常鉄補給の目安になる血中フェリチンがなかなか上昇しません。

カンジタ除菌にて症状改善し、フェリチン上昇したケース
症例17

重金属デトックスでよくなるパターン

デトックスはエネルギーを取り戻してくれる

水銀は細胞のミトコンドリアに入り込みエネルギー産生を阻害しますし、赤血球のヘモグロビンに入って酸素の運搬を邪魔します。また免疫を落としてカンジタの増殖を促したりもする最悪の金属で、重金属をデトックスする事がきっかけでよくなる人はとても多いのです。

重金属デトックス治療後によくなったケース
症例7症例10症例11症例13症例23症例25症例53

水銀の蓄積が高度の場合、頭のもやもや感が取れない場合、水銀デトックスサプリメントや経口薬を摂っても症状が改善されない場合は、水銀デトックス点滴を行う事があります。

点滴製剤は直接体内に入るため水銀解毒力も強力で、時間当たりの水銀の尿中排泄量はサプリメントの10倍以上にも及ぶこともあります。ただし、体への負担もそれなりに多く、治療の適応は慎重に決めなくてはなりません。

点滴をしてよくなったケース
症例33

水銀は抗生剤の効果を減弱させます。デトックスで抗菌剤の効果が出るようになった例もあります。

デトックスでミトコンドリア機能改善+抗生剤の効きもよくなったケース
症例26

デトックスは甲状腺機能を回復させる

副腎疲労は二次的に甲状腺機能低下を引き起こすことがありますが、甲状腺機能低下にも重金属が関係しています。活性のない甲状腺ホルモンT4を活性型ホルモンT3に変換するのを水銀が邪魔するからです。

(ご参考)
・副腎疲労と甲状腺の関係

デトックスで甲状腺機能も改善したケース
症例23

アマルガムを取るだけでよくなる人もいる

口腔材料のアマルガムが最悪の水銀の源です。アマルガムは気化しそのまま脳内に入ったり、吸入したり、直接血中に入ったりとありとあらゆる手段で体内に侵入します。

元々体内の水銀を排出する力を持っている人は、アマルガムを取り去るだけで回復します。

アマルガム除去でよくなるパターン
(症例51)

ファスティングが最高のデトックス

ファスティング(断食)は、究極の自然デトックスです。「食事に使うエネルギーをすべて解毒に使える」+「腸内の掃除になる」+「オートファジーによるミトコンドリア機能改善効果」というすべてのデトックス効果を享受できます。

ただし、副腎疲労の疲弊期の人にはお勧めできません。糖新生(肝臓で糖を作り血糖値を保つしくみ)に支障をきたしており、食事を抜くと低血糖がおこりやすいためです。ファスティングを取り入れるタイミングは副腎疲労の病状がだいぶ安定してからがよいでしょう。

ファスティングで改善したケース
症例20

うつの調整でよくなるパターン

「うつ」「気分の落ち込み」「不安」などは副腎疲労に多く見られる症状です。「うつ」などによるストレスが副腎に与える負担は相当なもので、「うつ」が解消することで副腎の負担が一気に軽くなります。

(ご参考)
・副腎疲労でおこるうつ症状について

とにかくよく眠ること

副腎は夜に休みをとるため、睡眠の時間と質の確保は最重要課題です。自然療法を重んじる方の中には頑なに薬を拒否されるかたもいますが、根本治療のゴールにたどり着くまでの期間限定であれば上手く使うとよい場合も多いです。(但し、カフェインやアルコールを抜くことが先決です。)

睡眠薬投与、よく寝ることでよくなるケース
(症例15)

脳神経伝達物質のバランスは栄養で決まる


一般的にうつ病は脳のセロトニン不足が原因だとされており、副作用が少なくセロトニンを増やしてくれるSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)がよく使われています。

しかし、ウイリアムウォルシュ博士による2800人のうつ病患者の解析ではセロトニンが低下しがちな低メチル化パターンの人はうつ病患者の38%に過ぎませんでした。

神経伝達物質のバランスは、メチル化の状態と銅亜鉛バランス、ビタミンB6の過不足によって大体決まります。このような体内状態をあらかじめ検査しておき、それに対して適切な治療をする事で副作用を防ぎ、効果を得やすくなります。

さらに、神経伝達物質は上記のように栄養状態で大きく変わるため、サプリメントなど天然物を使用することも薬と同等に効果があり、しかも副作用が少なくて済みます。

SAMeサプリメントが効果的だったケース
症例2症例4
亜鉛、ビタミンB6が著効したケース
症例4症例18症例34
ナイアシンが著効したケース
症例8症例37

サプリメントが脳に与える影響は大変強く、逆に神経伝達物質をアンバランスにする方向にサプリメント治療が行われている例も往々にしてあります。まずは脳の状態の評価を精密に行う事が大変重要です。また、副腎疲労の治療経過に伴って脳の状態も変化する場合があり、その状況によって対処が必要です。

副腎疲労の経過に伴ってメチル化状態が変わるケース
症例12症例29

脳神経伝達物質のバランスについて詳しくはこちら

副腎疲労の診断と治療

診断編

副腎疲労とは?
副腎疲労を初めて聞く方に

副腎疲労の意外な症状
様々な症状を引き起こします

副腎疲労の診断
唾液中コルチゾール検査の見方

低血糖症と副腎疲労
切っても切れない関係

副腎疲労と腸内環境
重症患者はほとんど腸内環境が悪化

副腎疲労と甲状腺の関係
常に一緒に見る必要あり

起立性調節障害の背後に副腎疲労あり
メラトニンとコルチゾールの関係

アトピー性皮膚炎と副腎疲労
アトピーの前に副腎ケアが必要

副腎疲労患者の体内で起きていること
これを知ることが治療に役立ちます

治療編

副腎疲労のサプリメント治療
アダプトゲン、抗不安、ミトコンドリア改善サプリなど

副腎疲労の食事治療
何を食べるかよりも何を食べないかが重要

副腎疲労のストレス対策
ストレスとは何かを知ることが一番の対策

副腎疲労の様々な脱出パターン
腸内環境、デトックス、うつ・ストレスの調整がカギ

実際の例

32歳女性 皮膚の炎症、慢性疲労
サプリの摂取を止めると体の調子が悪くなる

37才女性 副腎疲労 パニック発作
様々な薬やサプリに過敏で困っている

36歳女性 副腎疲労
仕事に没頭しすぎたために発症

17才女性 副腎疲労、起立性調節障害
検査で異常なく心の問題と言われた

48歳女性 慢性疲労(副腎摘出後)
副腎の手術にて発症したケース

15才男性 起立性調節障害
腸が悪いため学校に通えなかった

17才男性 うつ病、起立性調節障害
睡眠時間が長いためリズムが整わない

41才女性 うつ病
胃腸やアマルガムなど複合的な要因がある

37歳女性 橋本病、不育症
副腎は甲状腺と密接に関わります

36才女性 低血糖、アトピー性皮膚炎
アトピー治療はまず副腎ケアから


副腎疲労は単純な副腎ケアだけではなかなか治癒しません。宮澤医院根本治療外来では、副腎疲労の本当の原因を探し出し、それに対する根本治療を提案しています。受診案内はこちら

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